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便秘に良い食べ物、どう食べたらいいの?

講演内容
宮島 則子先生
栄養士・
NPO青果物健康推進協会顧問

日本の子どもたちの就寝時間は遅めです。そうすると、朝学校に行きたくない、だるい、疲れると感じるようになり、朝御飯を食べる余裕が持てないということがおきます。本来ならば、朝にうんちが出るタイプの子でも、うんちをしないで登校してしまうと、学校に行って便意をもよおしても、からかわれるのが嫌で、なかなかうんちができないという状況になることがあります。それが習慣化してしまい、便秘がちになるということがあります。いらいらしたり、集中力がなくなったり、落ち込んだりしやすくなります。また、体温が上がらず、免疫の異常を招いて、風邪を引きやすくなることも考えられます。

バランスのよい朝御飯を食べることで、子どもは、心も体もしっかりと活性化して、1日の生活を過ごせます。

野菜は、体の調子を整えるビタミンやミネラル、食物繊維も多いのでうんちが出やすくなります。食物繊維というのは、水溶性と不溶性があり、バランスが大切です。余分な脂肪を取り除いて、からめとって排泄をしてくれます。

オリゴ糖は、大豆やゴボウ、アスパラガス、タマネギなどにも入っています。マグネシウムを多く含む食品としては、大豆製品、魚介類、シラス干し、イワシの丸干し、ハマグリ、サクラエビ、そして海藻類などがあります。クルミ、ゴマ、アーモンドなどにもたくさん含まれています。

時間のかからない良い朝御飯として、ツナ豆ごはん、おぼろ昆布汁、ヨーグルトといったメニューはどうでしょう。豆、ツナ缶をお米に混ぜ、つゆを入れて味付けをし、炊き上がったらゴマを振りかけます。みそ汁が大変でもおぼろ昆布であればお湯を注ぐだけで、水溶性の食物繊維がたっぷり摂れます。デザートのヨーグルトにバナナなどを入れれば十分です。良く噛んで食べられるメニューになっています。

家庭では、ご・ず・こん(胡麻、豆、昆布・根菜)というのが親しみづらい食品のようですが、お豆や海藻などを日常的に上手に摂り入れて、ご・ず・こんメニューの食事づくりの参考にしてみて下さい。

講師プロフィール

前東京都荒川区立汐入小学校主査栄養士、食育アドバイザー、NPO法人青果物健康推進協会顧問

学校と家庭・地域、社会をつなぐさまざまな食育活動を展開し、全国各地の食育研修会やフォーラムで「命・食・農を学ぶ」実践を精力的に広めている。学校給食文部大臣賞など多数受賞。子ども向け食育教材に多数かかわり、月刊edu(エデュー)「のりこ先生の給食便り」(小学館)・朝日小学生新聞・食育フォーラム(健学社)等など連載多数。

著書に「ハートをつなぐおいしい食育」(教育図書)・「給食ではじめる食育」(あかね書房)・「四快のすすめ」(共著 新曜社)など。