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第1回日本トイレひと大賞

第1回日本トイレひと大賞

11月10日の「いいトイレの日」に先立ち、日本トイレ研究所ではトイレ環境や排泄をとおして社会が抱えている課題に取り組む「ひと」を表彰致しました。 第1回となる「日本トイレひと大賞」の応募は、地方自治体の職員および教育関係者、医師、技術者、議員、主婦等から、自薦・他薦を合わせて合計57点の応募がありました。審査員による投票の結果、個人・団体を含む10点を選び、この内1点をグランプリにしました。

第1回日本トイレひと大賞(2016)受賞者一覧

グランプリ「頭も体も使って学ぼう!うんちは健康のバロメーター」
川嶌 美穂(御蔵島村立御蔵島小中学校)

毎年小学校1年生を対象に「うんち教室」を実施しています。興味はあるけど、みんなの前では話題に出しにくい「うんち」の話。初めは恥ずかしがっていた子供達も、うんちの種類や食事、運動との関係性、和式トイレの使い方、海外のトイレの話などをすると、うんちを見る目が変わります。最後はみんなで「うんちっちのうた」に合わせて歌って踊れば、もううんちは恥ずかしいものではなくなっています。「うんちの状態から自分の健康を考えてほしい。」そう願い、うんち教室を行っています。

「自分を守る家族を守る携帯トイレ備蓄のすすめ」
市川 ゆかり

携帯トイレはなぜ必要か?携帯トイレはどう使うか?
マンションでは地震などで電気が止まると上水道に異常がなくても水を汲み上げられなくなる為水はでなくなります。建物の安全が確保でき、携帯トイレの備蓄があれば自宅で被災生活を送ることができます。携帯トイレの備蓄があってもその使い方をほとんどの方が知りません。そこで携帯トイレの種類、使い方を現物を使って水を入れ固まる様子をみていただきながら被災時のトイレ、衛生、健康についてわかりやすく説明しています。

「オストメイトの認知度向上と対応トイレの重要性を伝える活動」
特定非営利活動法人エムアクト

オストメイト(人工肛門保有者、人工膀胱保有者)と呼ばれる内部障害を抱えた方々の生活の質を、スマートフォンアプリという「IT」の力で変えていく活動を行っています。私たちが開発してきた「オストメイトなび」は、日本初のオストメイトに特化したスマートフォンアプリであり、地図機能を搭載したオストメイト用アプリとしては、世界初となる患者・障害者サポートツールです。オストメイト対応トイレの検索などの多く機能を実装し、医療×IT×トイレをテーマに、新時代の患者・障害者サポート体制構築を目指します。

「コンポストトイレで来園者の排泄物を自然に返す活動」
希望と笑顔のこすもす公園

震災後、約3000m(2)の私設公園を造り、極力経費をかけないようにと、トイレはコンポストウォッシャートイレにしました。
このトイレ、排便後は排泄物が見えない程度に木屑をかければ、後はミミズが食べてくれ、臭いもしないし、年間200ℓドラム缶1本ですむのです。
公園内を草取りした時に出てきたミミズをドラム缶に入れて置くだけで済む、汲取り料などの経費が一切かからない、魔法の循環型トイレなのです。
更に1年後は1/2、2年後は1/3の量に減り、肥料になるのです。

「トイレで感じるダイバーシティ、障害×LGBT音楽フェスで実践」
シェイクハートプロジェクト

シェイクハートプロジェクトは、障がい者と健常者、皆んなで夢を叶えるお手伝いをするグループです。
その夢の1つが私達障がい者のグループと、LGBTのグループによる合同の音楽フェスChaRainbow Fesです。
このイベント内でトイレに関する3つの取り組みを行いました。
まずはサポートを必要とする方に、【トイレマイスター】と呼ぶ介助スタッフを用意しました。
次に近隣の多目的トイレを示したマップを掲示しました。最後にLGBTの方も安心して利用できるよう、男性トイレを【誰でもトイレ】としました。

「建設現場の環境改善、女性が活躍し続ける建設現場へ」
じゅうたく小町

私達は、住宅の建設現場で働く女性技術者が集まり、女性ならではの様々な課題の改善を図る為にじゅうたく小町部会として活動しています。現在、建設業界は人材不足が深刻な問題となっており、その解決策として女性の建設現場の参加が挙げられます。活動当初に一番の改善課題として挙げられたのが、環境改善、特に仮設トイレに関することでした。そこで、私達は仮設トイレメーカーと協同モニター体験と改善提案を繰り返し、女性技術者が担当する現場に働く女性の声を形にした女性専用仮設トイレを設置し普及活動に取り組み、建設業界の発展の為、改善活動に努めています。

「あの悲劇を繰り返さない!災害時トイレ問題に向き合う女性4人組」
トイレ4姉妹

東日本大震災5年目の節目に、竹田、白石、亰、涌水が災害時のトイレについて考える座談会を実施。
座談会を経て、災害時のトイレの重要性をより実感し、各人が地元や学校へ種まきをするなど率先して動いている。
例えば、自由研究に携帯トイレ工作を行ったり、マンホールトイレ普及促進に向けた講演や(竹田)、自治会の防災訓練で実際に仮設トイレの組み立てに参加、地域の方々と課題や改善策について意見を交換(白石)。熊本地震では、生徒と一緒に手作りの携帯トイレを製作して被災地へ寄贈(亰)。現地のトイレ事情や課題をいち早く報道した(涌水)。

「Welcome to TORIKAWA Toilet!!」
福島市立鳥川小学校

トイレにウェルカムボードを設置しています。手作りのうんちバッチは、授業時に児童へプレゼントしました。これにより、児童がもつトイレや排便へのイメージをポジティブに変える一助となりました。職員のIDカードにも同じ物をつけています。
また、民間の協力を得て共同でトイレの改修を実施したり、保幼小中学校、保健師や栄養士、学校医による学校保健委員会でトイレや排泄の大切さを学ぶ研修会を開催しました。トイレや排便について考え、勉強する機会を設けることで、それぞれの立場からアプローチを行いトイレや排便に関する話題がもっと自然に、そして当たり前になればと願っています。

「ラスカ館内のクリーンパトロールをする、歩くインフォメーション」
株式会社東日本環境アクセス

マーメイドスタッフ(若い女性)・ポセイドンスタッフ(若い男性)は、館内でクリーンパトロールをしながらお客さまへのお声掛け、ご案内、ご誘導等の接客をする歩くインフォメーション的存在です。中でもトイレにおいてお客さまとの接点が多いことが特徴で、笑顔でお声掛けを行いながらトイレ清掃を行っており、お客さまから毎日のように「清掃してくれてありがとう!」「若いのにえらいわね!」などお褒めをいただいています。常にお客さまのことを考えて行動する、ラスカの顔として主要な役割を担っています。

「本気でトイレに向き合う マンションの防災訓練」
三菱地所レジデンス株式会社「防災倶楽部」

私たち防災倶楽部は、マンション居住者が「自らトイレの備えをしていくこと」を目指し、全力で取り組んでいます。
そのために、東日本大震災で被災された方からお聞きした、トイレに困ったことをマンション居住者に伝え続けています。そして、防災倉庫に備えているマンホールトイレを組み立て、また排水管が破損してマンホールトイレすら使えなくなることも想定した凝固剤の使用体験など、トイレに関する訓練を積極的に提案・実行しています。