避難所のトイレ対策

1.災害用トイレの調達

水、電気、道路の復旧状況に応じて、使用できる災害用トイレは異なる。

洋式・和式、段差の有無、汲取りの必要性などを考慮しながら選定する必要がある

 

*トイレ支援・調達の際に併せて検討する内容

オムツ(大人・子ども)、おしり拭き、生理用品、サニタリーボックス、手指消毒液、 消臭剤、トイレットペーパー、使い捨て手袋、トイレ洗浄剤、清掃道具等

 

2.避難所トイレの使用・管理の心得
  • 排せつを我慢し、水分摂取を控えると脱水症状になり、体力低下などによりインフルエンザにも感染しやすくなる
  • 一定の尿量を確保しないと、脱水、尿路感染症(膀胱炎等)、循環不全(肺塞栓等)の危険性がある
  • ストレスや窮屈な生活により血栓ができ、エコノミークラス症候群で死にいたるケースもある
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    【ポイント】

    @トイレを我慢しない、

    A水分や食事をしっかりとる、

    Bお年寄りに声をかけてトイレに付き添う、

    C建物内のトイレは、高齢者、障がい者、女性、子どもを優先とする、

    D人工肛門等の方々やオムツ交換スペースを確保する、

    E便座が冷たい場合は、カバーをするなど工夫する、

    F外国人にも配慮し、使用方法等を掲示する、

    Gトイレ掃除を徹底し、清潔で安心できる明るいトイレ環境をつくる。

     

    1)避難所の建物内のトイレの使い方

    @水が出るかどうかを確認する

    A 水が出る場合

    排水管からの漏水やマンホール等からのオーバーフローがないかどうかを注意しながら使用する

     

    B 水が出ない、かつ、周囲に水がない場合

    @洋式便器にビニール袋を設置して固定し、更にもう一枚袋をかぶせます、

    Aその中に新聞紙やぼろ布を敷いて排泄後、内側の袋だけ取り出し、

    Bパッキングして保管する(臭気対策が必要)、

    C携帯トイレや簡易トイレの調達を検討する、

    D和式トイレに設置する洋式便座等の調達を検討する。

     

    C水が出ない場合(他の水がある場合)

    @排せつ後、バケツ等で流す。排水管が詰まりやすいので、使用済みトイレットペーパーは、 ビニール袋や段ボール箱等に分別して保管する、

    Aトイレ使用後の手洗いを徹底し、水がない場合は手指消毒液等を配備する、

    Bトイレ内外で使用する履き物を分ける、

    Cトイレ清掃、汚れ防止、消毒を徹底する、

    Dトイレの寒さ対策を工夫する。

     

    2)避難所の屋外の仮設トイレの使い方

    @トイレを調達する場合は、汲み取りも同時に検討する、

    Aトイレは、汲み取りしやすく、人目に付きやすい場所に設置する、

    B照明、トイレットペーパー、消臭剤、フック、清掃道具、サニタリーボックス等を、設置する(フックは、点滴掛け等にも役立つ)、

    C使用済みトイレットペーパーを便槽に入れずに、ビニール袋等に分別することで、便槽が一杯になるまでの期間を延ばすことができる、

    D大便が便槽の中でピラミッド状に積みあがった場合、棒などで便を崩すことで、さらに使うことが出来る、

    E手指消毒液、手洗い水を設置する(手洗い水を設置する場合は、使用後の水をバケツで受け、トイレ掃除に使用できるようにする)、

    Fトイレ清掃、汚れ防止、消毒を徹底する

     

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