多様な経験から見えてきたこと

子どもたちとの触れ合いで見えてきたこと

絵を描く一方で、子どもたちと関わる仕事も8年ほど続けています。子どもたちと直に触れ合って絵本に活かしたいと、学童保育で補助のアルバイトをやったのがきっかけです。
その後は、小学校で学習支援員として子どもたちを見守って来ました。子どもたちといることで、自分の子どもの頃のことを思い出すこともあります。子どもたちから学ぶことは本当に多く、見守ることの難しさと楽しさを知りました。そこから生まれた絵本の種もあります。でも、両立が難しく感じることもしばしばあり、結婚もきっかけとなり、学校の仕事から離れることを決心しました。絵本は体験から得る感情から生まれます。子どもたちと一緒にいることで自分の心も豊かになったので、とても感謝しています。
トイレ研究所との仕事は、当時すでに研究所のデザインを担当していた親友と、リーフレット『トイレに行くのはどんなとき?』(パタパタ折りたたむとミニ絵本になる)を制作したのが始まりです。以後、トイレ研究所のお仕事は「うんち日記」や「うんちっち!のうた」のように、いつもストーリー仕立てになっているので、毎回楽しんで描いています。この仕事に携わり、子どもたちの健康にとって、うんちを知ることは本当に大切なことだと教えてもらいました。私は、なるべくかわいいうんちを描く様に心がけています。キャラクターにすることで、子どもたちに親近感がわき、笑ってもらったり、大人が見ても楽しく、話題になったりするような雰囲気を出せたら良いなと思って描きました。
絵を描くだけでなく、うんち教室にも講師として参加し、子どもたちと一緒に活動出来たことは、とても良い体験になりました。
自分の体験や作品を通じて伝えたいことは、優しさだったり、心が温かくなることだったりします。大きな意味で考えると、愛情であると思います。今後も、そこは変わらず、自分の周りのさりげない風景なども絵にしていきたいと思っています。

読者にメッセージ

子どもは、愛情を持って褒めてあげることが大切だと思います。コンプレックスは、大人になるにつれて、自然と持ってしまいますが、それでも褒められたことは必ず伸びて行くと信じています。絵を描くことで言えば、楽しく夢中で描いているなら、それで良いのではないでしょうか。子どもが描く絵には、上手いも下手もありません。すべて表現なのです。強制せず、素直に描かせてあげることも大切だと思います。それから私は、子どもが発見したものを見せに来たら、それが何であれ、興味を持って見てあげたいなと思います。そんなふうに、子どもたちをみんなで愛情を持って温かく見守っていきましょう!

<山田花菜さんのレポート(1)

山田 花菜(やまだ かな)さんプロフィール

山田花菜さん

日本児童教育専門学校絵本創作科卒業。子どもの頃から絵を描く事が大好き。小学校3年生の時に埋めたタイムカプセルに入れた作文には、「私の夢は漫画家になること。鳥の様に自由に空を飛ぶこと」とある。子ども、海、カフェ、散歩、映画、読書を好む。1997年から絵本作家仲間「Paper Crown」のグループ展を続け、個展も開催。主な作品に『アンのプレゼント』クリハラヤストと山田花菜(偕成社)『ボリーとポリーのたからさがし』(学研)『へんしん!おさんぽ』(鈴木出版)挿画に『ハーフ』『こまじょちゃんシリーズ』(ともにポプラ社)など。最新作は、挿画を担当した『ガールガールガールズ!』(ポプラ社)。